法律解釈の手筋

再現答案、参考答案、法律の解釈etc…徒然とUPしていくブログ… ※コメントはTwitterまで!

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題2 「D子は見ていた」 解答例

解答例 1 甲が、A所有の財布(以下「本件財布」という。)を持ち去った行為に占有離脱物横領罪(刑法254条(以下法名略。))が成立する。 (1) 本件財布はA所有の財布であり「他人の物」にあたる。 (2) 本件財布は、Bの6階ベンチに置き忘れており、A及びその他…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題9 「紫の炎」 解答例

解答例 1 甲がAらの住居に使用する集合住宅(以下「本件集合住宅」という。)の中に入った行為及び本件集合住宅の居住者用の屋外駐車場に立ち入った行為という一連の行為に邸宅侵入罪(130条)が成立する。 (1) 「邸宅」とは、居住用の建造物で住居以外のもの[…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題8 「トランク監禁の悲劇」 解答例

解答例 第1 甲がAの顔面を手拳で数回殴打した行為について 1 第1の行為について、甲に暴行罪が成立する。 2 乙は甲と第1の行為について意思連絡をしていないところ、共謀が認められず、暴行罪の共同正犯(208条、60条)は成立しない。また、乙には甲またはA…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題4 「黄色点滅信号」 解答例

解答例 1 甲は、見通しの悪い交差点において、徐行し、進路の安全を確認しつつ進行すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り自動車を進行させているが、Aの死について過失運転致死罪(自動車運転死傷行為処罰法5条)は成立しない。 2 「自動車の運…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題48 「父と子の逃避行」 解答例

解答例 第1 乙の罪責 1 乙が、Cに対し虚偽の事実を告げてBの引き渡しを求め、Bを甲宅に連れて行った行為に、未成年者誘拐罪(224条)が成立する。 (1) Bは「未成年」である。 (2) 「誘拐」とは、①欺罔又は誘惑を手段として②人をその生活環境から離脱させ、③…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題7 「男の恨みは夜の闇より深く」 解答例

解答例 第1 甲乙がAの顔面を強打した行為について 甲乙が「共同」して、Aの顔面を強打し、それによって側頭部を路面に強く打ちつけ、側頭部に加療4週間程度を要する頭部打撲傷を負わせ、生理的機能を障害し「傷害」させ行為は、傷害罪(204条)の「犯罪を実行…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題10 「偽装事故の悲劇」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲が自家用車(以下「甲車両」という。)でAの自家用車(以下「A車両」という。)に衝突し、よってAを死亡させた行為に傷害致死罪(205条)が成立する。 (1) 甲は、不法な有形力行使たる上記行為によって、Aに頸椎捻挫という生理的機能の…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題41 「ノー・ウェイ・アウト(No Way Out)」 解答例

解答例 1 甲の第1暴行について、暴行罪(208条)が成立する。 2 甲の第2暴行に傷害罪(204条)が成立する。 (1) 甲の第2暴行はAの生理的機能を障害するに足りる行為である上、それによって、Aには加療約2週間を要する顔面挫創の「傷害」を負っている。 (2) …

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題35 「妄想と勘違い」 解答例

解答例 1 甲がBに対し時速20キロメートルのスピードで、Bの正面左側から車両全部を衝突させた行為に、殺人未遂罪(203条、199条)が成立する。 2 実行行為とは、法益侵害惹起の現実的危険性の認められる行為をいう。本件では、甲の上記行為は、時速20キロメ…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題31 「招かれざる客」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲A共謀の上、AがBに睡眠薬を飲ませた点について、甲に昏睡強盗未遂罪の共同正犯(60条、243条、239条)が成立する。 (1) 甲は、Bに対し睡眠薬を飲ませるという実行行為を行っていないが、共同正犯の客観的構成要件を充足する。 ア 一…