法律解釈の手筋

再現答案、参考答案、法律の解釈etc…徒然とUPしていくブログ… ※コメントや質問はTwitterまで!

2025-01-01から1年間の記事一覧

令和7年度 予備試験 倒産法 解答例

解答例 第1 設問1(設問1及び設問2においては、破産法は、法名略。) 1 小問1 (1) 別除権者は、破産手続によらないで、その権利を行使することができる(65条1項)。ただし、担保権者がその権利を「第三者」(民法177条1項)に対して主張するための実体法上…

令和7年度 予備試験 商法 解答例

解答例 第1 設問1(1)(以下、会社法は法名略。)[1] 1 第1に、取締役会の決議事項として予定されていなかった本件解職を取締役会で決議したとしても、368条1項に反せず、有効である。 (1) 取締役会招集手続を定める368条1項は、株主総会招集手続と異なり…

令和7年 予備試験 民事訴訟法 解答例

第1 設問1 1 Xとしては、以下のとおり、本件予測表は、同条4号二の自己利用文書に該当しない、と主張する。 2 ①文書の作成目的、記載内容等の事情から判断して専ら内部の者の利用に供する目的で作成され、外部の者に開示することが予定されていない文書…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 民法 解答例

解答例 第1 設問1(以下、民法は法名略。) 1 Bは、AのDに対する乙債権譲渡(以下「本件譲渡」という。)が有効であり、かつ、Cの差押え(以下「本件差押え」といい、これにかかる差押命令を「本件差押命令」という。)に優先するため、支払を拒絶していると考…

令和7年度 司法試験 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 課題1について (1) 訴え提起は、敗訴によってあたかも権利処分と同様の効果が発生する。もっとも、当事者適格は、誰と誰との間で紛争解決をすることが適切かという概念でもある。そこで、実体法上の管理処分権及び訴訟政策的観点か…

令和7年度 司法試験 倒産法 解答例

解答例 問題1 第1 設問1 1 小問1 (1) 破産手続開始決定によって、破産者を当事者とする破産財団に関する訴訟手続は中断する(破44Ⅰ)。 ア「破産財団に属する訴訟」とは、破産財団に属する財産に関する訴訟を含む。破産者が破産手続開始の時において有す…

平成30年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 法律上の争訟 1 処分2の取消しの訴えには、以下のとおり、「法律上の争訟」(裁判所法3条1項)が認められ、訴えは適法である。 2 法律上の争訟とは、①当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって、かつ、②それが法…

平成24年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 設問1 1 第1に、国民審査法(以下「法」という。)15条1項は、罷免を可とする裁判官に×の記号を記載することしか定めておらず、最高裁判所裁判官として適格性を有する者に○の記号をつけることができない点で、憲法79条2項に反し、違憲無効であ…

令和3年度 予備試験 憲法 解答例

第1 屋外広告物規制(以下、「本規制①」という。)の憲法適合性 1 本規制①は、以下のとおり、憲法21条1項に反し、違憲である。 2 まず、屋外に広告物を掲示する自由は、表現の自由として憲法21条1項により保障される。 3 次に、かかる自由は、本規制①によ…

令和5年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 Xの立場からの憲法上の主張 1 インタビューに応じた者の名前は「職業の秘密」(民事訴訟法197条1項1号)に該当し、証言を拒絶することができる。 (1) 「職業の秘密」該当性 ア 「職業の秘密」とは,その公開によってその職業が深刻な影響を受け…

令和4年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 地方鉄道維持特措法案(以下、「本法案」という。)における争議行為の禁止規定(以下、「本規定①」という。)の憲法適合性 1 本規定①は、以下のとおり、争議権を侵害するため、憲法28条に反し違憲である。 2 争議行為は、「団体行動をする権利」(…

平成29年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 甲の主張と想定される反論の対立点 1 29条1項・2項違反の点 (1) 既得権制約 ア 本件条例は、Xを無制限に生産し、利益をあげることができるという点で、既得権制約が認められる。 イ 無制限に生産し利益を上げるという将来における期待にすぎず…

平成28年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 Xの主張と想定される反論の対立点 (以下、憲法は法名略。) 1 消極的表現の自由の点について (1) 制約(アがXの主張、イがそれに対する反論。以下同じ。) ア 本件誓約書を提出しなければならないという要件(以下「本件要件」という。)は、助成…

平成27年 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 設問1(以下、憲法は法名略。)[1] 1 結論 98条、76条3項及び99条から違憲審査権は十分に抽出され得る、との見解(以下「本見解」という。)は、妥当でない。 2 理由 (1) 判例は、本見解を判示しているが(最大判昭和23年7月7日[2]参照)、同判示…

平成26年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 設問1[1](以下、憲法は法名略。) 1 A市商店街活性化条例(以下「本条例」という。)の商店会への加入義務及び会費徴収義務の規定(以下併せて「本規定」という。)は、職業選択の自由を侵害するため、22条1項に反し、違憲であり、本条例に基づく7…

平成25年度 予備試験 憲法 解答例 

解答例 第1 主張と反論の対立点(以下、憲法は法名略。)[1] 1 乙案について(アがDの主張、イが反論。) (1) 審査基準 ア 特定の都道府県からの立候補の制限は、被選挙権(15条1項)を直接制約するため、厳格に審査されるべきである。 イ そもそも選挙のルール…

平成23年度 予備試験 憲法 解答例

解答例 第1 設問1 1 訴訟の提起 Aの入学不許可処分(以下「本件処分」という。)の取消訴訟(行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)3条2項)及び入学許可処分の義務付け訴訟(同条6項1号)を提起する。 2 憲法上の主張 (1) 取消事由及び義務付け事由として…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 憲法 解答例

解答例 第1 結論[1] 二件の使用不許可処分(以下、A市民会館の使用不許可処分を「処分①」、ランコントルの使用不許可処分を「処分②」といい、両処分を併せて「本件処分」という。)は、以下のとおり、Dらの集会の事由を侵害し、憲法21条1項に反して違憲である…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー 刑法 解答例

解答例 第1 問題1(以下、法名は略) 1 甲の罪責 甲が、金品奪取の目的で、「死にたくなかったら言うことを聞け」と申し向け、A宅にあった粘着テープでAの身体を緊縛するというAの反抗を抑圧するに足りる「脅迫」および「暴行」を加えてAの反抗を抑圧し、…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 刑事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 伝聞証拠とは、①公判廷外供述を内容とする証拠で、②その内容の真実性が問題となる証拠をいう。なぜなら、伝聞法則の趣旨は、知覚・記憶・叙述表現の各過程に誤りが介在するおそれがあるにも関わらず、反対尋問等によってその内容の真実性…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1前段 1 本件陳述に自白が成立し、弁論主義第2テーゼ(審判排除効)によって、裁判所は、X2Y訴訟において、「事故当時は赤信号であったこと」を判決の基礎としなければならない。 (1) 弁論主義第2テーゼとは、裁判所は当事者に争いのない…

令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 商法 解答例

解答例 1 第1に、Cは、会社法(以下、法名略。)210条1号に基づき、本件新株発行の差止請求をすることが考えられ、かかる請求は、以下のとおり認められる。 (1) 本件では、払込金額が引受人にとって「特に有利な金額」であるにもかかわらず、株主総会の特別…

令和6年度 予備試験 商法 解答例

解答例 第1 設問1小問1 1 甲社による本件株式の買取りは、以下のとおり、財源分配規制に反するものの有効である。 2 本件株式の買取りが行なわれた令和6年3月31日において、分配可能額は800万円であったにもかかわらず、甲社はDから総額1000万円分の株…

司法試験・予備試験の答案は結論から先に書くべきか

本ブログを読んでいただいている受験生の中には、おそらく疑問を持つ方もおられると思うので、あまり議論にならない見出しの論点について、少し書き留めておく。 これは、自分自身の立場を明確にしておくと共に、今後、CBT方式の採用に伴って、この議論がも…

令和6年度 予備試験 民法 解答例

解答例 第1 設問1(1) 1 Cの請求は、以下のとおり認められない。 2 Cには、乙土地の所有権が認められる。 (1) Aは、失踪宣告により、令和3年4月1日に死亡したものとみなされる(31条、30条2項)。 (2) 「相続させる」旨の遺言は、特定財産承継遺言(101…

令和6年度 予備試験 刑事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 本件では、事件①を甲が行ったという事実から、甲がかかる事件を起こすような犯罪性向を推認し、そこから類似事実である事件②について甲の犯人性を推認しようとするものであると考えられる。このような立証は、以下のとおり、許される…

令和6年度 予備試験 刑法 解答例

解答例 第1 甲の罪責(以下、刑法は法名略。)[1] 1 甲が、某年7月1日午後6時40分頃、第1現場において、自己のものにしようと本件ケースを拾い上げて自己のズボンのポケットに入れた行為に、窃盗罪が成立する。 (1) 本件ケースは、Aたる「他人」の所有する…