法律解釈の手筋

再現答案、参考答案、法律の解釈etc…徒然とUPしていくブログ… ※コメントはTwitterまで!

解答例

令和元年 予備試験 民法 解答例

解答例 第1 設問1 1 DはCに対し、所有権に基づく返還請求としての建物収去土地明渡請求をすることが考えられる。 2 本件土地はAが元々所有しており、これを平成28年3月15日にAの子であるBが相続した。そして、競売によってDが本件土地を買い受けた…

令和元年 予備試験 刑事訴訟法 解答速報 解答例

解答例 1 本件勾留に先立つ逮捕が違法であるとして、かかる逮捕が違法であることによって勾留が違法とならないか。 (1) 法は、正当事由なく法定の時間制限を超えてなされた勾留請求を却下しなければならないとする(207条5項但し書、206条2項)。その実質的…

令和元年 予備試験 刑法 解答速報 解答例

解答例 1 甲が、V所有の本件土地について、代理権がないにも関わらず、Aに対し購入をすすめ、売却した行為に業務上横領罪(253条)は成立しない。 (1) 「業務」とは、委託を受けて物を管理することを内容とする事務をいうところ、本件では、甲は、不動産業…

令和元年 予備試験 憲法 解答例

解答例 1 本件で乙中学校が、Xに対し保健体育の評定を「2」としたことにより、Xが近隣の県立高校への進学ができなかった点について、乙中学校校長に信教の自由(20条1項)への慎重な配慮が足りず、裁量の逸脱・濫用(行訴法30条)が認められないか[1][2]。 …

令和元年 予備試験 行政法 解答速報 解答例

解答例 第1 設問1[1] 1 Cは、本件許可処分について「法律上の利益を有する者」(行訴法9条1項)にあたると主張する。 2 「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は侵害されるおそれのある者を…

令和元年 予備試験 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 X1らのYに対する売買契約に基づく甲土地所有権移転登記請求権は、所有権移転登記が持分権を基礎としてすることができず、かつ、いかなる持分割合での移転登記をするかが原告の意思にかかっていることから、訴訟法上合一確定の要請が…

平成29年 予備試験 行政法 解答例

解答例 第1 設問1 1 Aは、本件申請に対する許可の留保は、行政庁の応答義務(行手法7条)に反し違法であると主張することが考えられる[1]。 2 廃棄物処理法(以下「法」という。)15条の2第1項は、同項各号要件を全て充足しない限り「許可をしてはならない…

平成30年 予備試験 行政法 解答例

解答例 第1 設問1[1] 1 勧告について (1) 「処分」とは、公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、その行為によって直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものをいう。 (2) Xは以下の主張をすべきである。…

2019年(令和元年) 司法試験論文式 商法 解答例

解答例 第1 設問1 1 甲社の臨時株主総会を自ら招集する場合の手続 (1) 乙社は、297条1項に基づいて、株主総会招集請求をする。 (2) 甲社は「公開会社」であるため、297条2項の適用はなく、297条1項の要件充足性を検討する。 乙社は、平成29年5月の時点で…

2019年(令和元年) 司法試験 刑法 解答例 

解答例 第1 設問1 1 甲が、本件キャッシュカード等が入った封筒をショルダーバッグ内に隠しいれた行為に、窃盗罪(235条)が成立する。 (1) 本件キャッシュカード等が入った封筒は「他人の財物」にあたる。 ア 「他人の財物」とは他人の所有する財物をいう…

2019年(令和元年) 司法試験 民事訴訟法 解答例 

解答例 第1 設問1 (以下、民事訴訟法は法名略。) 1 課題(1) (1) Yは、本件定めがA地方裁判所を専属的合意管轄の合意であると主張するものであるが、本件定めは競合的合意管轄の合意にすぎず、本件訴訟はB地方裁判所の管轄にも属するため、「訴訟の全部又…

2019年(令和元年) 司法試験 民法 解答例 

解答例 第1 設問1 1 甲建物の所有権は誰に帰属するか。請負契約における完成建物の所有権が注文者・請負人のいずれに帰属するかが問題となる。 (1) 246条1項によれば、材料の提供者に完成建物の所有権が原始的に帰属すると考えることが物権法理に整合する…

一橋ロー入試 平成31年度(2019年度) 刑法 解答例

解答例 第1 第1問 小問1 (以下、刑法は法名略。) 1 Xが毒物入りの清酒をBの旧知の者の名義で宅配業者に差し出し、B方に向けて発送した行為に、殺人未遂罪(203条、199条)が成立する。 (1) Xの上記行為は宅配業者に差し出したにすぎないものの、なお殺人罪…

一橋ロー入試 平成31年度(2019年度) 民法(新規定対応) 解答例

解答例 第1 第1問 1 BはDに対し、所有権に基づく返還請求としての甲土地返還請求をすることが考えられる。 2 X年9月1日、甲土地はBが所有していた。また、現在、Dは甲土地にファミリーレストラン経営のための駐車場設備を完成させ、乙建物を建設しているの…

一橋ロー入試 平成30年度(2018年度) 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 裁判所はefを結ぶ線が境界である可能性が高いと判断しているところ、efを結ぶ線が境界であると定めて判決をすることができるか。処分権主義に反し、許されないのではないか。 (1) 処分権主義とは、訴訟の開始、審判の対象・範囲、訴訟…

一橋ロー入試 平成31年度(2019年度) 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 Xに当事者適格が認められるか。 (1) 当事者適格とは、特定の訴訟物について当事者として訴訟を追行し、本案判決を求めることができる資格[1]をいう。当事者適格が認められるかどうかは、誰が当事者として訴訟を追行し、また、誰に対し…

平成27年度 予備試験 刑法 解答例【賄賂:共同正犯、横領(窃盗):間接正犯構成】

www.law-ss.site 以下の解答例は、もう1つの解答例と比較参照しながら検討されることをおすすめします。 解答例 第1 丙及び丁の罪責 1 丙丁が共謀の上、丙が、甲との間で公共工事をA社と契約し、そのお礼として50万円を受け取る旨の約束をした後、丁が現…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題24 「警部補のおねだり」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲は、平成23年10月12日から平成25年2月20日までは警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第4課で、同月21日から翌年末までは警視庁A警察署地域課で、それぞれ犯罪の捜査等に関わり、告発を受理し、刑事事件の被害者から相談を受けて助言…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題23 「即断3連発」 解答例

解答例 1 甲が、Bに対し、Bを羽交い絞めにし、右手でBの胸をまさぐり、首筋の数か所にキスをした行為に、強制わいせつ罪(176条)が成立する。 (1) 「暴行」とは、相手方の反抗を著しく困難にする程度の不法な有形力の行使[1]をいう。そして、被害者の反抗を…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題21 「アイ・ラブ・オールド・ピープル」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲が、アイロップの議事録(以下「本件議事録」という。)に「理事会議事録署名人甲野一郎」と記名・押印した行為に、無印私文書偽造罪(159条3項)が成立する。 (1) 本件議事録は、アイロップ理事会の議事を記録する文書であるため、「…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題26 「某球団ファンの暴走・その1」 解答例

解答例 第1 乙の罪責 1 乙が、「建造物」AにAの管理権者の意思に反して立入り「侵入」した行為に建造物侵入罪(130条前段)が成立する。なお、丙と共同正犯となる。 2 乙が、貴金属を盗むためにショーケースを叩き割った行為に窃盗未遂罪(235条、243条)が成…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題25 「報復と仲間割れ」 解答例

解答例 第1 ②の傷害について[1] 1 甲乙Aが共同して、Dの顔面、頭部等を足蹴にし、その頭部を手拳で殴るなどの暴行を加え、よって上顎左右中切歯亜脱臼を負わせた行為について、傷害罪の共同正犯(60条、204条)が成立する。 (1) A甲乙は上記行為を共同実行し…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題19 「週刊だけど「毎朝」」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 (以下、刑法は法名略。) 1 甲が、Aが妻Bを殺害したとの事件について「週刊毎朝」に「東京地検の捜査関係者は~と語っている」との事実を記載した記事を掲載した行為に名誉毀損罪(230条)が成立する。 (1) 甲は、上記事実を「週刊毎朝」…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題17 「逆恨み」 解答例

解答例 1 甲が、A市警察署に対し、合計30回にわたってデタラメな内容の110番通報をした行為について、偽計業務妨害罪(233条)が成立する。 (1) 甲が妨害した業務はA市警察の緊急出動という公務であるが、「業務」にあたる。 ア 「業務」とは、社会生活上の…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題14 「燃え移った炎」 解答例

解答例 【解答例】 第1 共同正犯 1 甲乙丙が、共同してトーチランプの炎が消火しているかを確認することなくトーチランプのそばを立ち去った行為について、業務上失火罪の共同正犯(60条、117条の2)は成立しない。 2 過失犯に共同正犯は成立しない。 (1) …

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題11 「帳簿の紙吹雪」 解答例

解答例 1 甲が、Bに対し、Bの手を振り払い、事業関係帳簿を破いた行為に公務執行妨害罪(95条1項)が成立する。 (1) Bは国税調査官であるところ、「公務員」(7条1項)にあたる。 (2) Bは、国税通則法74条の2の質問調査権に基づいてA社の帳簿を調査していたの…

平成30年度 予備試験 商法 解答例

解答例 第1 設問1 1 Dから問題文4の請求を受けた甲社が本件株主総会の招集通知に問題文4の議題及び議案の要領を記載しなかったことは、303条2項及び305条1項に反し、妥当でない。 2 議題の請求について (1) ①取締役会設置会社は、②総株主の議決権の100…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題46 「夜の帝王」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲が、殺害目的で、甲の両親の自宅に合い鍵を用いて入った行為に、住居侵入罪(刑法130条)が成立する。 (1) 甲は、甲の両親の子であるが、両親の自宅に住んでいるわけではないのでAの住建に属さず、「人の」「住居」にあたる。 (2) …

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題39 「渡る世間は金ばかり」 解答例

解答例 第1 乙の罪責 1 乙が、B信用金庫C支店職員をして、C支店の幸楽株式会社代表取締役甲名義の預金口座に1000万円を入金する処理を行わせた行為に背任罪(248条)が成立せず、何らの犯罪も成立しない。 (1) 乙は、C支店の支店長であり、支店長は5000万円…

『刑法事例演習教材[第2版]』 問題34 「金とカードと男と女」 解答例

解答例 第1 甲の罪責 1 甲がATMから現金200万円を引き出した行為に、業務上横領罪(253条)が成立する。 (1) 現金200万円はA社が使途を限定した金銭であり、株式会社A代表取締役B名義の預金口座に預けられており甲の一般財産との混同が禁止されているところ…