解答例 1 結論 Xの相談に対し、結論として、本決定におけるA市内の別の地区への寄付行為は「目的の範囲」(地方自治法(以下、「地自法」という。)260条の2第1項)に含まれず、そのような寄付のための金銭を徴収する旨を決定する本決定は無効であるところ、X…
解答例 第1 設問1(以下、民法については、法名略。) 1 AのBに対する50万円の支払請求について (1) AはBに対して、甲契約に基づく50万円の代金支払請求をすることが考えられる。かかる請求は認められるか。 (2) AとBは、甲契約を締結しており、弁済日の8…
解答例 第1 設問1(以下、刑法については、法名略。)[1][2] 1 Xが、殺意をもって、Aの頸部をロープで強く絞め、よって同人を死亡させた行為に殺人罪(199条)が成立する。 (1) Xの上記行為は、頸部という人体の枢要部を、ロープという人を窒息させるのに十…
解答例 1 甲社は、乙社に対して、本件契約が「事業」の「譲渡」(以下、「事業譲渡」という。) (467条1項2号)に該当するにもかかわらず、甲社の株主総会特別決議(309条2項11号、467条1項2号)を経ていないため、本件契約が無効であると主張することが考えられ…
解答例 第1 設問1(以下、刑事訴訟法は、法名略。) 1 小問1 訴因の明示(256条3項)が求められる理由は、第一次的には審判対象を画定する点にあり、その反射的利益として、被告人の防御に資する点にある。 2 小問2 (1) 上記訴因明示の趣旨から、①構成要…
解答例 第1 問1(以下、民事訴訟法については、法名略。) 1 裁判所は、弁済の事実について真偽不明の状態にある。このような場合に、裁判所は弁済の事実がなかったと認定すべきか。証明責任の分配基準が問題となる。 2 証明責任とは、裁判所が、ある要件…
解答例 第1問 第1 設問1(以下、破産法については、法名略。) 1 小問1 (1) ①について ア 破産手続開始時に破産者に帰属する財産は、破産財団に属する(34条1項)。また、当該財産が日本国内にあることを問わない(同括弧書き)。 イ ①の財産は、すでに売買…
解答例 第1 設問1 1 小問1 実行の着手は、行為者の犯行計画ないし認識を基礎として事態の進行が犯行の進捗度合いという観点からみて未遂処罰にふさわしい段階に至っているかを問うものである。そこで、実行の着手が認められるかどうかは、犯行計画が未遂…
解答例 第1 設問1小問1(以下、会社法は法名略。) 1 まず、Gは、本件売買契約が間接取引(356条1項3号)に該当し、任務懈怠が推定される(423条3項1号)、と主張することが考えられる。これに対して、Aは、本件売買契約は間接取引に該当しないため、推定規定…
解答例 第1 設問1 1 (1)について (1) Dの下線部㋐の反論は、すなわち、Dに配偶者短期居住権(1037条1項柱書)が認められるところ、居住権が認められる以上請求1を拒むことができ、かつ、無償での居住権が認められる以上請求2も拒むことができる(1037条1…
解答例 第1 設問1(以下、民事訴訟法は法名略。) 1 (a) 法的根拠及び判断基準 民事訴訟法上、違法収集証拠に関する明文規定は存在せず、また、刑事訴訟と異なって将来の違法捜査の抑止という点を重視する必要がないことからすれば、真実発見の観点から、違…
問題文 問題文は、こちらから。 解答例 第1 設問1(以下、刑法については法名略。) 1 甲が、Yに対して、ブドウを持ってくるように指示した行為に、窃盗未遂罪(243条、235条)が成立する。 (1) 甲の上記行為は、Yに対する単なる指示行為にすぎないものであ…
1.はじめに 2.個人的必読本【5選】 (1) 大石哲之『コンサル1年目が学ぶこと』 (2) 四禮静子『スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい』 (3) 安宅和人『イシューからはじめよ』 (4) 中村直人、山田和彦『弁護士になった「その先」のこと。』 (5…
1.はじめに 2.基本書 (1) 基本刑事訴訟法 (2) 酒巻刑訴 (3) リークエ刑訴 3.副読本 (1) 川出判例講座 (2) 古江本(事例演習刑事訴訟法) (3) 事例から考える刑事証拠法(電子書籍版のみ) 4.演習書 5.判例集 (1) 判例百選 6.おわりに 1.は…
1.はじめに 2.基本書 (1) 瀬木民訴 (2) リークエ民訴 (3) 重点講義 (4) 和田民訴 3.副読本 (1) 読解民訴 (2) 論点精解民事訴訟法 (3) 基本判例から民事訴訟法を学ぶ 4.演習書 (1) ロープラ民訴 (2) ロジカル民訴 (3) 基礎演習 (4) ロース…
※2024年2024年1月22日更新。 1.はじめに 2.基本書 (1) 山口青本 (2) 井田刑法 (3) 山口刑法 (4) 基本刑法 (5) 西田刑法 3.副読本 (1) 悩みどころ(橋爪連載) (2) 佐伯本 4.演習書 (1) 徹底チェック刑法 (3) 刑法事例の歩き方 5.判例集 (1…
2022年度又は2023年度から予備校の基礎講座を購入して受験勉強を始めた方にアンケートのお願いです。 2022年度・2023年度現在の予備校の利用状況を調査すべく、アンケートにご協力をお願いできますと幸いです。 アンケートを実施しようと思った経緯としては…
1.はじめに 2.基本書 (1) 江頭会社法 (2) 田中会社法 (3) 紅白本 (4) リークエ会社法 (5) 弥永会社法 3.副読本 (1) 数字で分かる会社法 (2) 論究会社法 4.演習書 (1) ロープラクティス商法 (2) 事例で考える会社法 5.判例集 (1) 判例百…
問題 問題文は、こちら。 解答例 第1 設問1 1 第1に、Dは、Cに対して、本件取引が甲社のCに対する利益供与(120条1項)にあたるとして、120条3項に基づく2億円の返還請求をすることが考えられる。 (1) 本件取引は、「利益の供与」にあたるか。 ア 同項の…
問題 問題文は、こちら。 解答例 【解答例】 第1 設問1(以下、民事訴訟法は法名略。) 1 ①の方法について (1) Xに当事者適格が認められるか。 ア 当事者適格とは、特定の訴訟物について当事者として訴訟を追行し、本案判決を求めることができる資格をいう…
問題文 問題文は、こちら。 解答例 第1 設問1小問1(以下、破産法は法名略。) 1 B社が、令和4年3月1日に行った所有権移転登記手続の申請行為(以下「本件申請行為」という。)は、「第三者に対抗するために行われた行為」(対抗要件具備行為)であるとこ…
解答例 第1 設問1 1 課題1について (1) 被告が甲となるような見解 ア 本件訴訟の被告は、甲である。 イ 当事者の確定の基準については、原告が訴訟を提起し、判決を求める意思を有する以上、原告の内心に従って当事者を決すると考える。 ウ 本件では、…
解答例 第1 設問1(以下、設問1について、刑法は法名略。) 1 XYZが、共謀の上、Aに対して虚偽の事実を告げ、よって100万円を交付させた行為について、詐欺罪の共同正犯(246条1項)が成立する。 (1) XYZには、共同正犯の客観的構成要件充足性が認められる。…
解答例 第1 問①について 1 薬機法の規定 薬機法36条の6第1項 2 憲法適合性[1] (1) 薬機法36条の6第1項(以下、「本件規制」という。)は、憲法22条1項に反し、違憲とならないか。 (2) 憲法22条1項が職業選択の自由を保障していることは明らかである。ま…
1.関係図 2.解答例 第1 設問1(以下、設問1において民法は法名略。) 1 XはZに対し、YZ間の売買契約に基づく所有権移転登記請求をすることが考えられる。 2 XとYは、Xが支持する条件に合致した土地の売り手がみつかったときには、Y社が買主となって…
※2023年6月6日更新。 1.はじめに 2.基本書 (1) 芦部憲法 (2) 佐藤憲法 (3) 新4人組 (4) 基本憲法 (5) 憲法学読本 3.副読本 (1) 憲法上の権利の作法 (2) 事例問題起案の基礎 (3) 憲法の地図 (4) 憲法判例の射程 (5) 憲法ガールシリーズ 4.…
解答例 第1 設問1 1 「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があ」るときとは、義務付け訴訟により求められた処分がなされないことによる損害が、原状回復不能ないしは金銭賠償による補填が不能であるか、社会通念上相当に困難であり、損害発生…
本書は、法学教室2018年4月号(451号)から2020年3月号(474号)まで連載された「事例で考える民事訴訟法」が書籍化されたものである。僕自身、連載当時から毎月コピーして読み込んでおり、非常に勉強になった連載であったため、書籍化を待望していた。 問題数は…
解答例 第1 設問1(以下、会社法は法名略。) 1 第1に、乙社は、適法な手続を経てCが甲社の代表取締役になり、取引基本契約が適法に締結された、と主張することが考えられる。 (1) まず、取締役会設置会社の場合、代表取締役の選任は取締役会の権限である…
解答例 1 Xらは、Bを被告として、不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を提起したと考えられる[1]。不法行為の要件事実は、①原告の権利又は法律上保護される利益の存在②被告が①を侵害したこと③②についての被告の故意または過失④損害の発生及び額⑤②と④の因果…