法律解釈の手筋

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令和7年度(2025年度) 慶應ロー入試 民事訴訟法 解答例

解答例

第1 設問1前段

1 本件陳述に自白が成立し、弁論主義第2テーゼ(審判排除効)によって、裁判所は、X2Y訴訟において、「事故当時は赤信号であったこと」を判決の基礎としなければならない。

(1) 弁論主義第2テーゼとは、裁判所は当事者に争いのない事実は判決の基礎としなければならないことをいう。「事実」とは主要事実に限られる。主要事実に審判排除効を認めておけば最低限の不意打ち防止にはなる上、間接事実にも審判排除効を認めると、自由心証主義を過度に制約することになり妥当でない。

(2) 本件では、Yの「過失」(民法709条)要件との関係で、事故当時、歩行者用信号が赤信号であったことが主張されている。「過失」は

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