法律解釈の手筋

再現答案、参考答案、法律の解釈etc…徒然とUPしていくブログ… ※コメントや質問はTwitterまで!

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

令和2年度 司法試験 刑法 解答例

解答例 第1 設問1(以下、刑法については法名略。) 1 甲が、Bに対して、自己が暴力団組員であるように装って、「Aから債権の取立てを……うちの組の若い者をあんたの家に行かせる」などと言って、Bを畏怖させ、よって金銭を交付させた行為に恐喝罪(249条1項)…

令和2年度 司法試験 刑事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 下線部①の取調べ(以下「本件取調べ」という。)は、実質的逮捕や強制手段等を用いた取調べにあたり、違法な取調べとならないか。 (1) 逮捕とは、個人の意思を制圧して、身体を拘束するという重要な法益侵害を伴う強制処分である。任意…

令和2年度 司法試験 民法 解答例

解答例 第1 設問1 1 第1に、BはCに対し、代金減額請求(民法563条1項)の抗弁を主張することが考えられる。 (1) 契約①は、乙建物の売買契約であるが、その具体的な内容として、Aがチェロの練習とするために、特に優れた防音性能を備えた物件であることが合…

令和2年度 司法試験 民事訴訟法 解答例

解答例 第1 設問1 1 課題1について (1) 本件において、本件建物の明渡時に生じる敷金返還請求権について将来給付の訴えが認められるか。 (2) 将来給付の訴えについては、あらかじめその請求をすることが必要な場合に限り許される(民事訴訟法135条)。請…

令和2年度 司法試験 倒産法 解答例

解答例 【第1問】 第1 設問1 1 詐害行為取消訴訟は、破産手続開始決定によって中断する(破産法45条1項)。したがって、本件訴訟1も、令和2年12月2日時点で、中断する。 2 破産管財人は、中断した本件訴訟1について自ら受継することができる(破産法45条…

平成29年度 予備試験 刑事実務基礎 解答例

解答例 第1 設問1 1 「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」の判断は、①罪証隠滅の対象②罪証隠滅の態様③罪証隠滅の客観的可能性④罪証隠滅の主観的可能性の観点から判断する[1]。 2 本件では、Aは本件被疑事実の暴行行為について否認しているところ…

平成30年度 予備試験 民事実務基礎 解答例

解答例 第1 設問1 1 (1)について Xは、YのAに対する売買代金債権に対して仮差押え(民保法20条1項)の申立て(民保法13条1項、民保規則13条)。をしておくべきである。 仮差押えによって、第三債務者であるAに対して弁済禁止効が発生し(民保法50条)、Aは、Y…

平成30年度 予備試験 刑事実務基礎 解答例

解答例 第1 設問1 1 「被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」の判断は、①罪証隠滅の対象②罪証隠滅の態様③罪証隠滅の客観的可能性④罪証隠滅の主観的可能性の観点から判断する。 2 本件では、Aは本件被告事実の公訴事実について否認していると…

令和元年度 予備試験 民事実務基礎 解答例

解答例 第1 設問1 1 (1)について AY間の保証契約に基づく保証債務履行請求権[1][2] 1個 2 (2)について 被告は、原告に対し、金200万円及びこれに対する平成30年6月16日から支払済みまで年1割の割合による金員を支払え。 3 (3)について (1) ① (あ)…

令和元年度 予備試験 刑事実務基礎 解答例

解答例 第1 設問1 1 「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」とは、勾留によっては防止できない程度の罪証隠滅のおそれがあることをいう[1]。罪証隠滅のおそれについては、①罪証隠滅の対象②罪証隠滅の態様③罪証隠滅の客観的可能性及び実効性④罪証隠滅…